2023年10月19日
【山行記録】令和5年10月7日(土)〜8日(日)鈴鹿山脈(雨乞岳、御在所岳、他6座)縦走②
2日目の山行は7時前から開始。
ここからが本番となる。
まずは杉峠に行くが、杉峠もテント場に最適らしいのでしっかりリサーチしておきたい。
そうそう、途中で2組のおじさま達を抜かしたが、少しお話をして下さった。
どうやらお2人も谷の辺りでテント泊をしていたらしい。
歩みはゆっくりだったが、身なりや所作を見るに俺のようなビギナー(というか縦走は今回が初)とは違うなと感じた。
テント泊の荷物を背負って長く歩こうと思ったらあれくらいのペースがいいのかもしれない。
7時49分に杉峠に到着。
杉峠直前は急登になっているが、元気があったのと距離も短かったためそこまでキツかった印象はない。
そう言えば急登の前にテント泊に良さそうな広場があった。
あそこがキャンプ適地だったのだろうが。
杉峠でボケっと座っていると、トレイルランナーがこれから行く雨乞岳方面から降りてきた。
ここから雨乞岳と東雨乞岳岳と繋いで歩くが、山頂に向かっているというのと、稜線を歩いていく高揚感とでとにかく楽しかった。
あとから足跡を辿ると再び標高を上げていくポイントだったようだが、キツかったというよりもとにかく楽しかった。
風は強く、ゴツゴツした岩場もあり、笹藪をかぎ分けて進む局面もあった。それら全てが「登山をしているんだ」と強い実感に繋がった。
雨乞岳と東雨乞岳にはあっという間に到達したが、山頂からの眺めよりも、自分の脚でここまで冒険してきたんだというのが嬉しかった。
そしてここからは林の中を一気に下っていく。
この道がなかなかに酷い。
踏み跡がない、テープもまばら。
とにかく楽しくなくて、脚ばかり削られていったという印象しかない。
途中で三人山というポイントがあったが、木々に囲まれていて眺望はない。
また、その後に沢谷ノ頭というポイントも通過した。
ただ、看板等はなく(見つけられなかった?)、本当に通過しただけだった。
この区間で楽しかったことと言えば、途中で食べたポテチとコーラが美味しかったということくらい。
10時7分に沢谷峠に到着。林の中だが、少し広場っぽくなっている場所があってテントを張れそう。
ここから御嶽大権現と武平峠への分岐だ。
どちらかでも御在所へ行けるが、御嶽大権現からだと早く辿り着けるのでそちらへ行く。
御嶽大権現までは45分のコースタイムらしいので、数分休んで10時15分に出れば普通に行けば11時には次の目的地へ着く計算。
なのだが、御嶽大権現への登山道が見つからなくて武平峠への道を進んでしまう。
こまめにGPSは確認していたので途中で気付いて引き返す。
そのまま武平峠までいく選択もあったが、少なく見積もってもゴールタイムには軽く1時間は遅くなる。
また、東雨乞岳からの下りで疲労していたのと、雨の心配もあったので早く下山できた方が良いだろうと引き返すことを選択した。
結局10時35分頃に沢谷峠へ戻って、遅れを取り戻すために休む間も無く御嶽大権現へと向かった。
そしてここも分かり辛かった。
最初は登山道が見つからなかったくらいだったのもあり、踏み跡があまりない。
また、なかなかの急登でロープ箇所もある。
道を間違えて引き返した徒労感もあり、キツかった。
幸いにも距離的には長くないので、短時間でここの行程は終えられる。
道間違えによる20分近いロスがあったが、11時9分に御嶽大権現の裏側へと無事に到着。
少し疲れたが、人工的な建物があるとホッとする。
また、目の前には御在所がある。
道が舗装されているし、人もいた。
池があったので覗いたりしながら御在所の山頂へ。
御在所は眺めも良いし人も多い。
ロープウェイで来られるというのもあり、人気スポットなのも頷ける。
もっとゆっくりしたかったが、本格的に空が曇ってきて、雨が降るのは時間の問題だろうと次の目的地の国見岳へ向かった。
御在所からはロープで囲われたゲレンデを下っていくのだが、国見岳へ行く場合はこのロープを無視してゲレンデの外へ行く必要がある。
そこが分からず少しロスをした。(ネットで調べた。)
ガレ場を下って行くとハンバーガー岩とかいうふざけたものがある。
面白くって思わず写真を撮る。
国見岳へは距離も高低差もあまりないのだが、ここからは岩肌が剥き出しで険しく危険な箇所もあり神経を使う。
無事に国見岳へ到着した。
この時点で12時16分。
下山までの実働時間は恐らく2時間ちょい。
ガスって来て今にも雨が降りそうだった。
ここで最後の行動食を摂る。あとはノンストップで行くつもりなので、ここでしっかり栄養を摂る。
アーモンドと芋けんぴだが、顎が非常に疲れた。
また、スマホの充電が少し減っていた。
大丈夫だろうが、念のため雨が降るまでは充電をしながら進もう。
雨が降ると端子が濡れて充電できなくなる可能性がある。
国見岳を発つ時に入れ違いで同い年くらいの可愛らしい女性が登頂してきた。
若い女性が1人で、間も無く雨が降ろうというタイミングでこんな場所にいるなんて、逞しいなと思った。
お互いにニッコリと挨拶だけ交わして俺は先を急いだ。
少し時間が経つとやはり雨が降ってきた。時刻は12時45分頃。
辺りが霧に包まれ、細かい雨粒が降り注いだ。
降り始めは木々が防いでくれていたが、すぐさまレインウエアを着て、ザックカバーも装着。
ここからが今回の山行で最もキツかった。
・レインウェアが10年前に買ったもので浸水
・道が濡れてスリップする
・画面と指が濡れてスマホを思ったように操作できない
・ガスで何も見えないため、景観的な楽しみがない
単純に疲労やザレ場があったりで神経を使うとか、ハライド以降は下山に向けて一気に標高を下げるので下りがしんどいというのもあったが、雨の煩わしさもなかなかのものだった。
特にスマホの操作には大変難儀した。
疲労があり「ここで道を間違えたらまずい」という思いから、とにかく怪しいと感じたらスマホで地図とGPSの確認をしていた。
その度に画面を拭いて時間を取られるのは本当にストレスだった。
また、写真もほとんど撮れなかった。
どの道ガスのせいで撮るに値する眺望はなかったが。
という訳で作業的に山行を進める。
なので終盤はあまり印象に残っていない。
青岳に至ってはいつ通過したのか分からない。
ハライドはなかなか良いところらしいのだが、今回は眺望がないのでただの通過点にしかならなかった。
12時16分に国見岳で休んで以降、レインウェアを着る以外はノンストップで山行を進めていたが、14時20分頃に結局一度だけ5分ほど休憩を取った。
もう残り僅かなところだったが、疲れがあった。
再び歩き始め、ほどなくすると朝明渓谷のフラッグが。
「あぁ、無事に下山できた」とホッとした。
ここから駐車場まで20分ほど。
朝明の道を進んでいき、14時48分に駐車場へ到着。
実働時間10時間弱、山行距離18km、獲得標高1650m程度。
楽しかった。疲れた。そしてちょっと寒い。
駐車場の支払いとトイレを済ませて、まずは着替えた。
その後に妻に下山したと連絡を入れて、帰路につく。
ちゃんとした登山が初めてであったにも関わらず縦走テント泊という暴挙に出たが、計画段階や道具のチョイスから含めて概ねは上手く行ったと思う。
Posted by jun-z at 18:59│Comments(0)
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