父子キャンプ記録

朝明にある登山口から、14時30分に山行をスタートした。
ちょうど下山してきたアベック(古い)がいて、すれ違い際にこんにちはと挨拶をした。
気持ち良く挨拶を返してくれたが、ちょっと離れたタイミングで「今から登るのか？」という声がボソッと聞こえた。

確かに、時間的にかなり半端なタイミングでの出発だよなぁと自分でも思う。
もう日没時間も早くなってきているため、夕方は早めにキャンプ地を見つけたいところ。



最初の数百mは緩い傾斜の舗装された道路を進んでいくが、どうやらこの辺りはいくつかキャンプ場があり、道路沿いからキャンプを楽しんでいるグループを沢山見かけることができた。

俺もゆっくりキャンプを楽しみたくなるじゃないか。



そして途中から登山道へと進入した。
最初の方は沢に沿って進んでいくコースで急登はなく体力的には余裕を持って進めた。

沢沿いなので何度か渡渉する場面があったが、水量はそんなに多くなく、基本的に水面から顔を出している石や岩を踏んでいけば進んでいける。

特に難所はなかったのだが、「沢を渡っていく」というのが、なんとなく冒険している感があって楽しかった。




出発から1時間強で最初の目的地の根の平峠へ到着。15時37分。



事前情報通り少し拓けた場所があった。
先客はおらずここでキャンプを張ってしまうか、もう少し進むか迷ったが、とりあえず進んでみることにした。
日没は17時40分頃で、それまでに2時間ある。

次の目的地(キャンプ候補地)は杉峠。標準のコースタイムからすると全く間に合わないが、自分の歩行スピードならなんとかいけるかも？いけないかも？

多分厳しいだろうなと思ったので、無理そうなら適当な場所でキャンプをしよう。
やや行き当たりばったり感はあるが、この辺の判断をどうするか柔軟に決められるのが単独テント泊の良さじゃないだろうか。



ここまでに300mちょっと登ってきたが、根の平からは平坦な道となった。
ヌルゲー感が出てきたのも束の間、谷のような場所に出る。
ここの道がとにかく分かり辛かった。
踏み跡はないし、テープもあまり見つからない。

ロープで登っていく箇所もある。


谷になっているので、下の方へいけば沢というか川原がある。
そこまで下ってしまっていいのか、それとも高い場所をキープしておくべきなのか。

「下ってしまうと戻るのが大変だし、高い場所にいた方がいいだろう」という思いがあったので、川原へは降りなかった。
(結果的に渡渉のために川原へ行く必要があったので降りてしまっても問題はなかった)


コクイ谷出会という看板がある。
なるほど、やはりここは「谷」なんだな、と。



杉峠までは75分。現在時刻は16時19分。
うん、やはり歩行スピード的に結構時間を巻きながら進めている。日没までに杉峠へ行くことは十分可能だろう。

しかし、日没ギリギリに到着し、ヘッドランプで照らしながらのテント設営は面倒だ。

ここら辺が今日の山行を終える頃合いだろう。
何より、川原の雰囲気が凄く良い。
ここでキャンプをしたいという欲求が強かった。

看板から少しだけ進んだところに良い場所を見つけたのでテントを張った。
ペグがかからないので石を使ったりと少し難儀したが、無事にlanshan1proを設営完了。




寝具等もセッティングしたら飯の時間だ。
無印のカレーとナンだ。ナンだって？


これで合計1200kcl。


昼はすき家で結構食べたのだが、思ったよりお腹が空いていて自分でもびっくりした。
4kmほど歩いたみたいだが、カロリーを消費するんだなぁ。

食後は活命茶が入っていたアルミ缶のボトルに入れてきたウイスキーとナッツを頂いた。
ウイスキーとナッツだなんて男らしくてカッコいい気がする。
しかし、ウイスキーのつまみにナッツは思ったより相性が良くない気がした。
試しに芋けんぴをつまみにしたが、こっちの方が良さそうな気さえするぞ。


酔いが回ったしやることもない。スマホの電波も弱い。そして寒い。
こういう時は寝袋に入るに限る。
横になりながらUNEXTでダウンロードしたゆるキャンを視聴する。

こんな山中でアニメを見られるなんて凄い時代だ。

外からは鹿のカン高い鳴き声とか、時折足音のようなものも聞こえる。
単独山行をしている身としてはやはり心細さはある。
こうしてアニメで音を流し続ければ明るい気分になれるし、野生動物も近寄ってこないだろう。

20時20分頃に時計で時間を確認してから寝落ち。
疲れもあったのか、ウイスキーの酔いでなんとなく気分が良くなかったので23時頃に一度目が覚めて、その時にはゆるキャンの再生が止まっていた。

そこからはマットの幅が狭くて寝返りがうち辛かったり、枕が滑り落ちたり、寝袋が暑かったりして熟睡とはいかなかったが、そもそも20時台から横になっていてトータルの時間的にはそこそこ睡眠を取れた。

翌朝は気分良く6時に起きて、クッキーを齧って片付けと出発の準備を整えた。

テントは結露していたが、乾かしも拭き取りもせずに収納袋にクシャクシャに詰め込んだ。