2022年12月27日
ローベンス フェアバンクスグランデ
11月に購入したローベンスのフェアバンクスグランデがかなりいい感じです。
ローベンスと言えばクロンダイクのイメージが強く、フェアバンクスなんて聞いたこともないという人がほとんどじゃないでしょうか。
凄く気に入ったので、こんなテントもありますよという紹介(布教活動)も兼ねて使用感のレビューです。
~どんなテント?~
こんなテントです。
パッと見は普通のティピーテントでしょうか。
少し宙に浮いたような格好になっていると思いますが、宙に浮いている部分は庇(ひさし)です。
庇の奥には壁面があり、ベルテントのようになっています。
なので、ティピーではなくベルテントということになります。
一応、メーカーの公式ページでも「BELL」という記載があります。
(取り扱い店の通販ページ等では「TIPI」と分類しているのを見かけたりします)
また、流れるようなシルエットと、極太のセンターポールのおかげで非常に風に強いということも大きな特徴です。
それでは、どんな構造のテントなのか見ていきましょう。
~どんな構造?~
①寝室部と前室部に分けられている
寝室部はフロア一体型、前室部は土間になっており、ジッパー開閉式の大型ドアパネルで分けられています。
ドアパネルを隔てて前室と寝室が分かれているベルテントは珍しいです。
②寝室部にポールが入り込まないようになっている
センターポールは寝室と前室の境目に位置します。
また、センターポールを立てる位置自体がかなり前方になるため、下の寸法図のように寝室部分の面積が広いです。
壁面に立ち上がりがあることも相まって、見かけよりもかなり寝室内には広さを感じます。
~サイズは?~
カタログサイズは以下の通りです。
メーカーは7人就寝可能と謳っていますが、そこまでの大型テントではないです。
オガワのグロッケ12TCを持っていますが、その辺りの4mクラスのベルテントと比べるとハッキリと小さいです。
ですが、オガワのグロッケ8等をはじめとした3mクラスのベルテントに比べると圧倒的に広いです。
~実際に使用した上でのサイズ感は?~
①寝室部のサイズ感
実際に
・コット×1
・マット×2
・テーブル(40×60cm)×1
・奥に石油ストーブ
・リュック等荷物
・その他もろもろ
を配置してみました。
3人分の寝具を配置しても余裕です。
雑に配置していますのでちゃんと詰めて置けば、4人分の寝具+小さいテーブル+ストーブくらいなら問題ないかと思います。
間口が非常に広く高く取られているため、
・寝具類の配置の計算がしやすい
・出入りで屈む必要がない
という部分は通常のベルテントにはない大きなメリットです。
②前室のサイズ感
こちらも実際にファニチャー類を配置してみました。
息子と2人分のコンパクト仕様ではあるものの、なんとか寝室への導線を確保しつつも当日使っていたテーブル、チェア、ラック、コンテナ、ゴミ箱は全部収められました。前室ファスナーも閉められます。
(ただし、ファスナーの開け閉めを考えると向かって右側に導線を作った方が良かったです)
ちなみに、これだけのものを入れていました。
正直、前室の広さにはあまり期待してはいけません。
ここをリビングとして使ったり、夜間にテーブルやチェア等を全てしまい込むスペースとしては小さすぎます。
とは言え、前室があれば単純に便利です。
雨の降り込みもある程度は防いでくれるでしょうし、ちょっとした道具類であれば全然置いておけます。
非オートサイトなんかではキャリーワゴンの隠し場所にもちょうどいいです。
ちょっとした玄関がある、くらいのイメージを持ってもらうと非常に使いやすいです。
~設営は楽?~
地面や天候等のコンディションが良好な状況で、収納袋にしまってある状態からグランドシート敷設〜全周ペグダウンまでで20分かかりました。
最近はワンポールをベースにしつつも、複数のフレームやポールを駆使して居住性を拡げるテントも多いですが、フェアバンクスは正真正銘1本のポールだけで立ち上げます。
なので設営自体は至ってシンプルなのですが、ペグ打ち本数が22本と多い(18本でも形だけは完成体にできる)のと、ポールの構造と立ち上げ方が少し特殊です。
具体的には動画などもアップされているのでそちらを見ればいいかと思いますが、フェアバンクスの極太ポールはそれ自体に結構な重みがあるため、実際作業すると骨が折れます。
~重量、収納サイズは?~
①カタログ重量は13.5kg
内訳として
・幕体 9.7kg(ストームロープ込み)
・ペグ、ポール留め具、ポールキャップ 1.2kg
・ポール 2.1kg
とにかくポールが重いです。
参考として高さ250cmのオガワ タッソのポールが1.0kg。
ほぼ同等の長さであるにも関わらず2倍以上の重量です。
それと幕体重量に関してです。TC素材ということで、幕重量は雨に濡れた時の後処理のし易さにも関わってくるかと思います。
同じベルテントで比較すると、オガワのグロッケ8tcがグランドシート込みで9.3kg、グロッケ12tcが11.1kgとなります。
なので、幕体重量はグロッケ8tcとほぼ同じくらいになるので、乾燥の手間もそれに近いのではと想像します。
また、総重量13kg台というのも一般的な3mクラスのTCベルテントと同等か、むしろ少し軽いくらいのイメージで良いと思います。
②収納サイズは86cm×27cm
グロッケ12tcとの比較です。
長さはあるものの、かなりスリムになります。
グロッケ8tcは持っていないので比較画像はありませんが、感覚的にはグロッケ8tcと比べてもまだまだコンパクトじゃないかと思います。
総評として、重量と収納サイズに対しての居住性はかなり高いように思います。
~悪い点~
①ランタンフックや小物入れ等、あると便利なものが一切無い
②ベンチレーターが少ない
天井ベンチレーターは前室と寝室に1箇所ずつ、それ以外には小さい下部ベンチレーターが1箇所のみ。
③前室部分のジッパーの通りが悪い
前室部分を構築するペグにテンションをかけ過ぎると閉まらなくなります。
~どんな人にお勧めしたいか?~
①カッコいいテントや人と違ったテントが欲しい
感性は人それぞれなのでなんとも言えませんが、こんなにも色気があり男らしい張り姿のテントは見たことがありません。
②ベルテントの購入でサイズ感を迷っている
「4mクラスのグロッケ12tcやクロンダイクでは大きそうだけど、3mクラスのグロッケ8tcやクロンダイクSでは物足りなさそう…」
という方にはドンピシャだと思います。
上でも書きましたが、収納サイズに対しての居住性が非常に高いです。
また、ベルテント特有の出入り口の低さの問題もありません。前室も寝室も屈まず入り込めます。
③ワンポールテントを寝室と土間で分けて使いたい
デフォルトで分かれていて、別途インナーを購入したりする必要はありません。
(注意点として、寝室部はフロア一体型のためシェルター利用は不可)
また、上では前室の広さに期待してはいけませんと書きましたが、ソロ利用と限定するのであれば前室をリビングのように使うことはできそうです。
小型のソロ用ティピーよりは全然広く使えます。
④屈強な強いテントがほしい
耐風性能は間違いないです。
風速50m前後にも耐えられるという試験データとかもあるみたいですが、極太のポールには何よりの説得力があります。
~まとめ~
とにかく理屈抜きにカッコいいテントです。
フェアバンクスグランデを買うにあたって、決め手にした理屈や理由はいくつかあるのですが、まずは「カッコいい、欲しい」からがスタートで、あとから理由をこじ付けていっただけのような気もします。
長くなりましたが、あまりレビューもないので誰かの参考になれば幸いです。
ローベンスと言えばクロンダイクのイメージが強く、フェアバンクスなんて聞いたこともないという人がほとんどじゃないでしょうか。
凄く気に入ったので、こんなテントもありますよという紹介(布教活動)も兼ねて使用感のレビューです。
~どんなテント?~
こんなテントです。
パッと見は普通のティピーテントでしょうか。
少し宙に浮いたような格好になっていると思いますが、宙に浮いている部分は庇(ひさし)です。
庇の奥には壁面があり、ベルテントのようになっています。
なので、ティピーではなくベルテントということになります。
一応、メーカーの公式ページでも「BELL」という記載があります。
(取り扱い店の通販ページ等では「TIPI」と分類しているのを見かけたりします)
また、流れるようなシルエットと、極太のセンターポールのおかげで非常に風に強いということも大きな特徴です。
それでは、どんな構造のテントなのか見ていきましょう。
~どんな構造?~
①寝室部と前室部に分けられている
寝室部はフロア一体型、前室部は土間になっており、ジッパー開閉式の大型ドアパネルで分けられています。
ドアパネルを隔てて前室と寝室が分かれているベルテントは珍しいです。
②寝室部にポールが入り込まないようになっている
センターポールは寝室と前室の境目に位置します。
また、センターポールを立てる位置自体がかなり前方になるため、下の寸法図のように寝室部分の面積が広いです。
壁面に立ち上がりがあることも相まって、見かけよりもかなり寝室内には広さを感じます。
~サイズは?~
カタログサイズは以下の通りです。
メーカーは7人就寝可能と謳っていますが、そこまでの大型テントではないです。
オガワのグロッケ12TCを持っていますが、その辺りの4mクラスのベルテントと比べるとハッキリと小さいです。
ですが、オガワのグロッケ8等をはじめとした3mクラスのベルテントに比べると圧倒的に広いです。
~実際に使用した上でのサイズ感は?~
①寝室部のサイズ感
実際に
・コット×1
・マット×2
・テーブル(40×60cm)×1
・奥に石油ストーブ
・リュック等荷物
・その他もろもろ
を配置してみました。
3人分の寝具を配置しても余裕です。
雑に配置していますのでちゃんと詰めて置けば、4人分の寝具+小さいテーブル+ストーブくらいなら問題ないかと思います。
間口が非常に広く高く取られているため、
・寝具類の配置の計算がしやすい
・出入りで屈む必要がない
という部分は通常のベルテントにはない大きなメリットです。
②前室のサイズ感
こちらも実際にファニチャー類を配置してみました。
息子と2人分のコンパクト仕様ではあるものの、なんとか寝室への導線を確保しつつも当日使っていたテーブル、チェア、ラック、コンテナ、ゴミ箱は全部収められました。前室ファスナーも閉められます。
(ただし、ファスナーの開け閉めを考えると向かって右側に導線を作った方が良かったです)
ちなみに、これだけのものを入れていました。
正直、前室の広さにはあまり期待してはいけません。
ここをリビングとして使ったり、夜間にテーブルやチェア等を全てしまい込むスペースとしては小さすぎます。
とは言え、前室があれば単純に便利です。
雨の降り込みもある程度は防いでくれるでしょうし、ちょっとした道具類であれば全然置いておけます。
非オートサイトなんかではキャリーワゴンの隠し場所にもちょうどいいです。
ちょっとした玄関がある、くらいのイメージを持ってもらうと非常に使いやすいです。
~設営は楽?~
地面や天候等のコンディションが良好な状況で、収納袋にしまってある状態からグランドシート敷設〜全周ペグダウンまでで20分かかりました。
最近はワンポールをベースにしつつも、複数のフレームやポールを駆使して居住性を拡げるテントも多いですが、フェアバンクスは正真正銘1本のポールだけで立ち上げます。
なので設営自体は至ってシンプルなのですが、ペグ打ち本数が22本と多い(18本でも形だけは完成体にできる)のと、ポールの構造と立ち上げ方が少し特殊です。
具体的には動画などもアップされているのでそちらを見ればいいかと思いますが、フェアバンクスの極太ポールはそれ自体に結構な重みがあるため、実際作業すると骨が折れます。
~重量、収納サイズは?~
①カタログ重量は13.5kg
内訳として
・幕体 9.7kg(ストームロープ込み)
・ペグ、ポール留め具、ポールキャップ 1.2kg
・ポール 2.1kg
とにかくポールが重いです。
参考として高さ250cmのオガワ タッソのポールが1.0kg。
ほぼ同等の長さであるにも関わらず2倍以上の重量です。
それと幕体重量に関してです。TC素材ということで、幕重量は雨に濡れた時の後処理のし易さにも関わってくるかと思います。
同じベルテントで比較すると、オガワのグロッケ8tcがグランドシート込みで9.3kg、グロッケ12tcが11.1kgとなります。
なので、幕体重量はグロッケ8tcとほぼ同じくらいになるので、乾燥の手間もそれに近いのではと想像します。
また、総重量13kg台というのも一般的な3mクラスのTCベルテントと同等か、むしろ少し軽いくらいのイメージで良いと思います。
②収納サイズは86cm×27cm
グロッケ12tcとの比較です。
長さはあるものの、かなりスリムになります。
グロッケ8tcは持っていないので比較画像はありませんが、感覚的にはグロッケ8tcと比べてもまだまだコンパクトじゃないかと思います。
総評として、重量と収納サイズに対しての居住性はかなり高いように思います。
~悪い点~
①ランタンフックや小物入れ等、あると便利なものが一切無い
②ベンチレーターが少ない
天井ベンチレーターは前室と寝室に1箇所ずつ、それ以外には小さい下部ベンチレーターが1箇所のみ。
③前室部分のジッパーの通りが悪い
前室部分を構築するペグにテンションをかけ過ぎると閉まらなくなります。
~どんな人にお勧めしたいか?~
①カッコいいテントや人と違ったテントが欲しい
感性は人それぞれなのでなんとも言えませんが、こんなにも色気があり男らしい張り姿のテントは見たことがありません。
②ベルテントの購入でサイズ感を迷っている
「4mクラスのグロッケ12tcやクロンダイクでは大きそうだけど、3mクラスのグロッケ8tcやクロンダイクSでは物足りなさそう…」
という方にはドンピシャだと思います。
上でも書きましたが、収納サイズに対しての居住性が非常に高いです。
また、ベルテント特有の出入り口の低さの問題もありません。前室も寝室も屈まず入り込めます。
③ワンポールテントを寝室と土間で分けて使いたい
デフォルトで分かれていて、別途インナーを購入したりする必要はありません。
(注意点として、寝室部はフロア一体型のためシェルター利用は不可)
また、上では前室の広さに期待してはいけませんと書きましたが、ソロ利用と限定するのであれば前室をリビングのように使うことはできそうです。
小型のソロ用ティピーよりは全然広く使えます。
④屈強な強いテントがほしい
耐風性能は間違いないです。
風速50m前後にも耐えられるという試験データとかもあるみたいですが、極太のポールには何よりの説得力があります。
~まとめ~
とにかく理屈抜きにカッコいいテントです。
フェアバンクスグランデを買うにあたって、決め手にした理屈や理由はいくつかあるのですが、まずは「カッコいい、欲しい」からがスタートで、あとから理由をこじ付けていっただけのような気もします。
長くなりましたが、あまりレビューもないので誰かの参考になれば幸いです。
Posted by jun-z at 22:55│Comments(0)
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