【山行記録】令和6年2月10日(土)~11日(日)鈴鹿山脈縦走②

jun-z

2024年02月21日 22:38


さて、問題はどこにテントを張るかだ。ここに来るまでは尾根続きで、かなり戻らないとテントを張れるような場所はなかった。

水沢岳を超えた稜線上に広い平地があり、「ここにテント張ったら気持ち良いだろうな」と思い写真を撮っておいたのだが、撮影時間を見返すと1時間ほど前。

そこまで引き返すのは癪だし、暗くなる時間帯に尾根や荒々しい岩場を歩くのは危ない。
あとは雪に埋もれた稜線上でテントが強風に曝されるのは少し怖い。

標高を下げて林の中に拠点を構えた方がいいだろうと判断し、下山する道へと入っていった。

すると割とすぐにギリギリテントを張れそうな空間を発見。
と言っても傾斜はあるし、本当にギリギリでテントを張れるスペースしかない。

急いで圧雪しオガワのホズstを設営。中に逃げ込む。
それにしてもこいつは重たかった。付属品を抜いても3.3kgもありやがる。

山で使うには重過ぎる、キャンプで使うのなら同等の重量でもっと広いテントはそれなりに選択肢がある。インナーの形状が使いづらい。謎の定価設定。

どの層を狙った商品なのか全く分からない。
オガワで最も売れていないテントなんじゃないだろうか。
使っている人を見たことがない。



行動中は気付かなかったが、靴を脱ぐと雪が染みてぐっしょり濡れていた。
靴下を脱ぐと今度は地面がとにかく冷たいのでモンベルのエクセロフトエアパッドを膨らませ、寝袋のシームレスダウンハガー800♯0も出した。

それと今回の山行にはグラウンドチェアも持ってきている。
ただし、圧雪が甘いせいでズボッと脚が埋まったり、そもそも傾斜があって安定も悪かった。

ただ、食事の際は寝袋に脚を突っ込んでここに座って寛げたので、持って来て損はなかった…と思いたい。

食事に関してはOD缶ロストにより火器は使えないので大袋のポテチと羊羹、コーラを頂いただけだ。
一応カロリー的にはこれでも一食分は賄えるが、やはり温かいものが食べたかった。

寒いので食後は早々に寝袋に入る。
貼るカイロ×2個とマグマカイロ×2を入れて横になりダウンロードしてきたゆるキャン映画を視聴。
うとうとして内容があまり入ってこないので途中で視聴を止めた。
確か「キャンプ場のオープンは7月に決まった!」というところまで見たと思う。

そこからはYouTubeをラジオ代わりに流す。
ここは微妙に電波が入る場所のようで、読み込みに時間がかかりながらも動画を見ることができた。

やけに静かな夜で、無風だ。
標高を下げて林の中に設営したのは正解だった。

そんな中、時折突風が吹き付けてくる。
遠くから「びゅおぉぉぉぉ」っと音がして「ヤバい風が来るぞ…」と不安になるが、いざ風がテントを飲み込んでもびくともしない。

なるほど、ホズstにも良いところはあるんだな。この堅牢性はかなりのものだ。
あとポリエステルのダブルウォールテントは保温性が高い。

山用テントはナイロンのシングルウォールしか持っていないので、無理してホズstを担いできて良かったとも言える。

寝袋内で横になりながら動画を見ていると、寝てるんだが寝てないんだがよく分からなくなる。
また、傾斜のせいでマットと寝袋がズレたりするし、寝返りもうちづらく、その度に寝具のポジションを修正しなければならないのが面倒だった。

ただ、寒さに凍えて寝られないということはなく、その点は良かった。むしろ途中で暑くなり肩に貼っていたカイロを剥がした。

翌朝、6時47分に目覚める。
おっと、随分とゆっくりしてしまった。
一個だけ残しておいた羊羹を食べて、マウントレーニアのカフェオレを飲む。

あとは片付けをして、7時40分に下山を再開。
コースタイム的に1時間30分くらいで駐車場へ着けるかなと思っていたが、朝イチで体力的に余裕だったのと、荷物が軽くなっていたのもあって1時間程度で下山できた。

結果論だが、これならわざわざテント泊せずとも昨日中に下りられたなとも思う。まぁまぁ、これは本当に結果論でしかない。

8時45分に「帰る」と妻に連絡。
想定していたより短い山行になってしまったが、前回と合わせて鈴鹿セブンの内の4座を無事にクリア。
次回はいつ行けるだろうか。

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