さぁ、出発だ。
御在所へ向けて、登山口まで車を走らせる。
登山口近辺の駐車場はどこも割といっぱいで、路肩に停めている人もいたが、根気よく探せば空きはあるなという印象。
たまたま登山口の最寄りに一台分の空きを見つけたので、そこからスタートすることに。
10時7分に山行を開始。
登山道は裏道登山道だ。
どの登山道で行くかは少し迷っていたのだが、初心者向けのコースということで難易度が低いのと、途中で山小屋もあるという裏道登山道で行くことにした。
この選択は正解だったと思う。
最初は堰堤脇の林の中を進んでいく。
ここで女性の3人組が声をかけてくれる。
この女性陣とは、このあと追いついたり追い抜いたりのデッドヒートを繰り広げるが、その度に声をかけてくれた。
息子としてはそれが凄く嬉しかったようで、いい格好を見せようと張り切っていた。
少しすると鉄管の建造物が。
これが噂の。近くで見ると迫力があって、ロマンを感じる。
ここからは当分の間は沢のガレ場を進んでいくこととなる。
岩場で歩きづらいという話は聞いていたが、大きく重い岩のため思ったより安定はいいし、斜度としても緩やかなためそこまでキツくない。
いくつか橋もあって冒険感がある。いいぞいいぞ。
ただ、息子のペースはどうしても遅く、歩みはゆったりだ。
山行開始から1時間程度で藤内小屋へと到着。
やはり少し時間は押している。
ここで昼食とする。
おにぎりを握ってきていたので、それを食べる。
宿泊できる小屋なのだが、宿泊客ではない登山者にも休憩場所を開放してくれているのがありがたい。
25分程度休憩したのち、出発。
相変わらず沢のガレ場を登っていくが、少しずつ斜度が厳しくなってきている感じがある。
鎖場を発見。
ここから本格的な登山が始まる。
ちなみにここに兎の耳と書かれた看板があったが、なんのこっちゃかよく分からなかった。
あとから調べると岩の形が兎の耳のような形をしているらしかった。
詳しい前後関係は忘れたが、ここらで5合目に入り、ここから8号目の国見峠まではそこそこの登りが続く。
それも岩場が多く、子どもの背丈では半分「よじ登る」ような格好になる。
鈍臭い息子の体力や集中力が保つのか、場合によっては引き返す判断も必要だろう・・・そう考えていた。
しかし、俺の心配をよそに、息子はモーレツに気合が入っていた。
とんでもない集中力で、疲労知らず。異常なスピードで進んでいく。
驚いたのが、先まで見渡せているのか「ここはこっちだ」と、コースまで分かっている。
確かに分かりやすい道なのだが、それまでは「これはこっちでいいの?」と、あらぬ方向を指差していたのに、急に冴えだした。
藤内小屋で休憩している時に先に行ってしまった女性陣3人組をあっという間に抜かして、一気に駆け上がる。
休憩しようと言っても聞かず、突き進む。
途中、眺めの良い広い岩場があり、そこでようやく休憩を挟んだ。
だいぶ登ってきたなぁという高度感。
コーラを少し飲み、再び登り始める。
すれ違う多くの人が声援を送ってくれる。
中には小学生くらいの男の子もいて、この時間に既に下山中なんて凄いなぁと感心する。
岩場を抜けていくと、遂に国見峠へ到着。
ここが8合目。
あと少しで山上へと到着だ。
ここからは岩場が終わり、ザレ場を進んでいく。
特に危険箇所や厳しいポイントはないのだが、それ故にあまり面白くない。
息子のゾーンも解けたのか、トレッキングポールでザレた道をつついて遊び出す始末。
まぁまぁ、山上まではもう少しだし、危険もない。他人に迷惑さえかけなければふざけながら登るのもいいだろう。
そして迎えた山上。13時25分。
うーん、この達成感。
それにしても裏道登山道は変化に富んでいて面白かったなぁ。
御在所の山頂まではあと少しだけ歩かなければならないが、標高的には稼ぎ終わったので、これでほぼ山行をクリアしたと行ってもいいだろう。
しかし、思ったより早い時間に到着してしまった。
とりあえず息子にはレストランでフライドポテトと持ってきたマーブルチョコを食べてもらってお茶を濁す。
その後は山上公園を少しブラブラする。
しかし風が強いし寒いしで結局レストランへと避難した。
今日はこのレストランで夕食を摂っていく計画だが、夕食とするにはまだあまりに早い。
特に息子は先ほどフライドポテトとマーブルチョコを食べているので、お腹が空いていないだろう。
持ってきたNintendoSwitchで時間を潰しつつ、適当な時間にカレーを注文して夕食とした。
息子はまだお腹があまり空いておらず半分くらいしか食べなかったので、セブンティーンの自販機でアイスを買ってあげた。
アイスなら多少お腹いっぱいでも食べられるだろう。
経験上、「沢山動いた時は何でもいいからカロリーを摂る」のが良いと思う。アイスは手軽にカロリーを摂るのに適している。
山上レストランは17時に閉まるので、閉店する少し前から御嶽大権現へ向けた最後の準備をした。
水の補給と、歯磨き、息子のパンツとズボンを履き替えさせて、厚着をし、出発。
ここからは舗装された道を進んでいくだけなので、非常に楽だ。
通り道の林の中に鹿がいるのに息子が気付いた。
しかも2匹。親子だろうか。
何度か前脚を持ち上げて地面を踏み鳴らす仕草を見せたが、威嚇のつもりか。
ちょっと歩いて行くと御嶽大権現へ到着。
立派な神社があるが、この裏手に少しスペースがある。
ここをキャンプ地とする。
続く