息子と雪中キャンプをしてきた。
春が近づいてきており、積雪は少ないんじゃないかと思ったがそんなことはなかった。
訪ねたのは岐阜県荘川にある一色の森キャンプ場というところ。
初めてのキャンプ場だ。
ぶっきらぼうなオッチャンが受付をしてくれて、利用客はあまりないから好きに使ってくれとのこと。
場内マップ等はもらわず、よく分からないまま車を乗り入れてサイトを物色するが…うーん、よく分からん。
林間の区画サイトなのだが、雪のせいで境界がごっちゃになっている。
前利用者が整地したであろう場所が所々に点在しており、これがサイトということでいいのだろう。
よく分からないまま奥の方へ行ってしまい、よく分からないまま突き当たりのサイトに決めた。
境界が分からないが、その辺含めて好きに使ってくれということでいいだろうと勝手に解釈した。狭かったので、車は隣にあるもう一つの整地エリアに止めさせてもらった。恐らくこれは2区画を占有してしまっているのだろうが、特に何か言われることはなかった。
サイトはある程度整地されているとはいえ若干狭い。
なのでまずは区画を広げる。
持って来たスコップで雪の壁を切り崩して領地を拡大する。
雪国の人には申し訳ないが、名古屋近辺で生まれ育った自分にはこんな作業でも楽しく、息子と2人ではしゃぎながらエッホラとスコップを振るった。
スコップは1本しかなく、息子も使いたがったが、「これは必要な作業」というのを察してくれてこちらに優先的にスコップを使わさせてくれた。
次回は2本持ってこよう。
少し切り崩しては地面を踏み固め、足を踏み抜いてしまったところは埋め戻したりと、思った以上に時間がかかる。
踏み固めるのは息子が手伝ってくれる。
ギリギリでテントが張れそうなところまで領地の拡大をしたところで一旦切り上げてテント設営に移る。
少し前に購入していたおnew(yahooフリマの中古)テントを満を持して投入する。
ヒルバーグのサイタリスだ。
うーん、すげぇカッコいい。
設営はすぐに終わり、こういう環境下において素早く設営が完了できるのは大変ありがたい。
俺はレインウェアを持ってきておらず、ユニクロのパフテックパーカーは雪でビチョ濡れ。中のロンTまで濡れてしまったので、ストーブを点けたテントの中で休憩だ。
同時にパーカーを乾かしたり、中のセッティングを進めたりする。
ゲームやUNOを持ってきていて少しだけやったが、息子は雪遊びをする気満々で夕方からは外でたっぷり遊んだ。
せっかくこれだけの積雪なのだから、雪洞を掘った。
親子揃って、無我夢中で遊んだ。
洞内に階段を作ろうとか、片側は滑り台にしようとか、話し合って作業をした。
そんな深さがある訳ではないのだが、ひと一人がしゃがんで入れる程度のものが出来上がった。
息子は「この中でご飯とか食べたい」とか言い出したが流石にそれは無理だ。とは言え、そういう願望を持つことは良いことなので、その願望はいつかのために取っておこう。
夕食は米だけ炊いて、途中のスーパーで買った焼きそばと家から持ってきた豚汁を頂く。
今回はこんな感じで就寝スペースと食事スペースをレイアウトして、テント内で全て完結できるようにした。
狭苦しいしごちゃごちゃしているが、快適空間だ。
ストーブは前室に設置している。
夜、暗くなってからも雪遊びは続き、いつもは焚火をやりたがる息子も、今回は焚火そっちのけで雪と戯れる。
雪洞にLEDランタンを入れると何とも幻想的だ。
一応火は熾しておいたが、なんとなく雰囲気を楽しむ程度で焚火は終わった。まぁ雪も降っていたしね。
早めに寝る準備をして、テント内でゆっくりした時間を過ごす。
お菓子とジュースを用意して、動画鑑賞がお決まりだ。
しかし息子は最近あんまりお菓子もジュースも飲まなくなった。
今回も自分で用意はしたものの、用意するだけで満足気な顔をして口にしなかった。
いい事なのだろうが、こういう時くらいはとは思わなくもない。
21時40分くらいに息子が寝て、俺も少し酒を飲んで寝る。
あまり冷え込まないだろうと思ったが、思った以上に気温が高い。
外からは雪ではなく、雨かみぞれか分からないが、テントを打ち付ける音が聞こえる。
寒くて寝られないのは勘弁なので、厳冬期用のモンベル♯0にダウンブランケットまで重ねたが、途中暑かった。
息子も同様だったようで、朝起きたら「のぼせるかと思った」だそうで。しかし今回はよく眠っていたなぁ。
俺は途中で目が覚めてしまったが、朝はゆっくり7時20分くらいまで寝られたので、眠いながらもなんとか起き出す。
午前中は雪の予報だったが、気温が高いせいか雨なのかみぞれなのかよく分からない天気。
外に出るのも億劫なので、テント内で食事やゲームをしてグダグダ過ごす。
が、息子は外で遊びたいようで、微妙な天気なのもお構いなしに結局外へ。
雪合戦をしたり、滑り台を作ったり…これこそキャンプだよなぁとしみじみ思う。
本当に来て良かった。
名残惜しいが、11時過ぎに片付けを終えて撤収だ。
帰り際にサイト内で車をスタックさせてしまい、キャンプ場のお助けサービスをお願いする(500円也)。
ぶっきらぼうなおっちゃんもなんだかんだで面倒見が良く、最後まで俺たち親子を見届けてくれた。
息子もいよいよ小学校へ進学する。
最後に父と子の良い思い出ができた、というのは大袈裟だろうが、こうして2人で出かけられる機会は減るだろうと思う。
次回はいつ行けるだろうか。